SBTの活用事例
譲渡や売買ができない特徴から、個人の固有の情報や身分を証明することが出来る、Soulbound Token。
今回は、そんなトークンのユースケースについてご紹介します。
目次
・卒業証明書
・医療カルテ
・投票の手続き(DAO)
・職務アプリケーション
・コレクション
・卒業証明書
教育分野では、SBTの活用により、成績や資格が偽造されるリスクが軽減できることから学位の証明書の実証実験が進められています。
すでに導入されている学校も多く、マルタ大学はブロックチェーン技術を使用し、学生の学位証明書を発行するプログラムを導入しています。
これにより、学生は自身の学位証明書を取得し、信頼性も同時に証明することが可能です。
また、ハーバード大学やニューメキシコ大学、香港科学技術大学、バーミンガム大学など世界の教育機関がデジタルで学位を証明するための取り組みを進めています。
さらに、学位の証明だけでなく個人の教育履歴を発行可能であることから、学位の資格が学生に付与された段階で、出席証明などとしても機能させることができます。
・ 医療カルテ
ヘルスケア領域のSBTは、 個人の医療記録を保管できることから、一般的に時間のかかるプロセスである病歴の確認や書類の記入を置き換えることが可能です。
医師や医療提供者・保険会社の変更や引継ぎがスムーズになります。
エストニアでは、国民の電子健康記録をブロックチェーンで管理しており、患者と医療機関間でのスムーズな情報共有を実現しています。
また、データの改ざんや不正アクセスを防げることから、医療データの安全性や透明性を高め、患者のプライバシーを保護することができます。
・投票の管理(DAO)
分散型自律組織(DAO)が直面する大きな課題の1つにシビルアタックがあります。
シビルアタックとは、個人やグループが、トークンを大量に発行し、自分たちに有利なように提案投票を操作することです。
SBTを活用することで、トークン同士の相関関係をチェックし、それに応じて、ペナルティを設けるなど多くの方法でそのようなリスクを軽減するメカニズムを内蔵できることから、シビルアタックを未然に防ぐことが可能です。
・職務アプリケーション
教育業界における使用例と同様に、SBTは職歴や職業証明書の保存に活用することが可能です。
企業は、従業員の職歴や従事したプロジェクト、実績の詳細、その他の情報をSBTの形で発行することができ、転職活動の際ににSBTを作成することができます。
・コレクション
NFTでは、偽造のコレクションが流通しやすい
SBTは、有名アーティストの名前を悪用してNFTコレクションを無防備なバイヤーに販売する悪質業者を排除することができます。
SBTをNFTコレクションとそのソウルに結びつけることができます。
NFTコレクターは、NFTコレクションのSBTとアーティストのソウルのSBTを。SBTが一致すれば、バイヤーはNFTを購入することができ、一致しなければ偽造NFTであることが確認できます。このように、SBTはNFTコレクションが正規品かどうかを確認するのに役立ちます。