SBTの特徴について
ブロックチェーンの新しいコンセプトであるSBT(Soulbound Token)について、そのメリットやデメリット・懸念点を解説します。
目次
・譲渡不可能なトークンが偽造を阻止
・盗難、紛失の危険性
・ネガティブな情報に縛られる
・譲渡不可能なトークンが偽造を阻止
SBTの中核的かつユニークな特徴は、その譲渡不可能性であるということが言えます。
この特徴は、NFTなどのポピュラーなトークンとは異なるものになっています。
譲渡不可能で、売買ができない特性は、オンライン上でより個人を詳細に表現することが可能です。
例えば、年齢、資格、学歴、健康記録、仕事の成果などの個人データや履歴を含む、固有の識別情報を表すことができます。
これにより、データを偽造できなくなるのが大きなメリットです。
例えば、SNS上で東京大学を母校としてプロフィール欄に書けば、誰でも東京大学卒業の学歴を得ることができます。
しかし、SBTの発行にはソウルからソウルへの発行が必須となり、今回のような場合だと、東京大学から学生に卒業証書のSBTを与えなければ、それを他人に効果的に伝えることはできません。
このように、SBTは個人の証明としてグループや機関のメンバー間で配布することが可能であり、これにより、偽の資格を主張することは不可能となります。
・盗難、紛失の危険性
ソウルバウンド・トークンの欠点として、ソウルの盗難・紛失が考えられます。
ソウルのキーを紛失した場合、保存されているデータやSBTそのものを失う可能性があり、悪用されることについても考えなければなりません。
この問題に対する答えとして、SBTの創始者ヴィタリック・ブテリンは "ソーシャル・リカバリー・モデル "として知られるものをコミュニティ全体で採用することを提案しました。
ソーシャル・リカバリーでは、ユーザーは一連の個人または機関を "保護者 "として任命することができます。
これらの保護者は、万が一ユーザーのウォレットが危険にさらされた場合、そのキーにアクセスし、変更する権限を持つことができます。
このモデルでは、ソウルのキーを回復するには、"コミュニティの過半数の同意が必要である "ということが大きなポイントになってきます。
しかし、ほかの問題が起こった場合はどうでしょうか。
例えば、保護者に任命した人が他界していたり、関係が破綻していたりするとSBTを取り戻すことはより難しくなると考えられます。
それでも、ブテリンはより広範なコミュニティに回復の権限を与えることで、SBTは少なくとも紛失・盗難時にもう少し簡単に取り戻せるようになると考えています。
・ネガティブな情報に縛られる
SBTが個人を攻撃するために悪用される可能性も考えられます。
例えば、特定のSBTの保有者は、施設への入場を拒否されたり、必要な医療が受けられなかったり、選挙権を剥奪されたりする可能性があります。
このように、個人や組織があなたのソウルに、ネガティブなSBTを送ってきた場合はどうなるでしょうか?
そのSBTは永続的に背負わなければいけなくなってしまうのでしょうか?
理想的には、そうであってはなりません。
個人がSBTを公開から隠したり、破棄したりできるような機能が必要だという意見が多く見られ、そのシステムの実装が考えられています。
参考URL
https://online.maryville.edu/blog/what-are-soulbound-tokens/
https://decrypt.co/resources/what-are-soulbound-tokens-building-blocks-for-a-web3-decentra
lized-society
https://www.leewayhertz.com/soulbound-tokens/
https://nftnow.com/guides/soulbound-tokens-sbts-meet-the-tokens-that-may-change-your-life/